グラヤノトキシン
ハナヒリノキ(嚏の木: Leucothoe grayana Maxim.)、アセビ(馬酔木: Pieris japonica (Thunb.) D. Don ex G. Don)レンゲツツジ(蓮華躑躅: Rhododendron molle G.Don)などツツジ科の植物に存在するジテルペノイドである。
神経毒で興奮性細胞の細胞膜のナトリウムチャネルを開放し、脱分極を持続させる。   このため、神経終末で持続的な脱分極を起こしCa2+が神経終末に流入して、伝達物質の過剰放出や枯渇をもたらす。   迷走神経は、はじめは刺激され、後に麻痺する。
グラヤノトキシンは、最初ハナヒリノキより単離同定され、その種小名grayanaにちなみ命名された。
現在、20種類が単離・同定されているが、グラヤノトキシンI、IIおよびIIIが代表的である。   グラヤノトキシンI、II、IIIはそれぞれ、アンドロメドトキシン (andromedotoxin)、グラヤノール、アンドロメドールの別名を持つ。

 分 子 式分 子 量CAS登録番号
グラヤノトキシン IC22H36O7412.5234720-09-6
グラヤノトキシン IIC20H32O5352.4714678-44-8
グラヤノトキシン IIIC20H34O6370.4864678-45-9

grayanotoxin-1 grayanotoxin-2 grayanotoxin-3
グラヤノトキシン I グラヤノトキシン II グラヤノトキシン III

注)
天然物は、その成分が単離されても往々にして構造決定が困難であり、抽出した植物が異なると、得られた化合物が同一物質であったとしても、異なった化合物と考えられ、その植物由来の名称がつけられる事がある。
グラヤノトキシンIの別名
アンドロメドトキシン (andromedotoxin):
ロードデンドロン・マキシマム (Rhododendron maximum)から分離
ロードトキシン (rhodotoxin):
レンゲツツジ (Rhododendron molle G.Don)から分離
アセボトキシン (asebotoxin):
アセビ (Pieris japonica (Thunb.) D. Don ex G. Don)から分離