キンカチャ
珍しい黄色のツバキで、花弁が厚く形が崩れにくい。  中国南部、広西壮族自治区の限られた地域にだけ自生し、 発見されたのは1965年とされている。  発見当時は「幻の黄色いツバキ」として話題になったという。
椿の花色は赤を基調としたイメージであった中、この黄色いツバキの出現は話題性に富み、黄色い日本の ツバキの創出を指向させた。  しかしこの黄色の発現にはアルミニウムが関係しており、ヤブツバキなど その含有量の低いツバキでは困難であった。  やや難解ではあるがこの海外ツバキの黄色について考えてみよう。
一般に植物の生育環境としては中性から弱酸性が適している。  アルミニウムは土壌中に普遍的に存在するが、 土壌のpH が5.0を下回ると急激にイオン化して溶解度が高まり、植物の大きな生育阻害要因となる。  0.1から30 ppm で植物に対し毒性を発現するが、アルミニウム耐性植物はこれに抵抗する。  さらにアルミニウム対生植物の中でも、ハイノキ科やツバキ科、アジサイ科、イワウメ科、ツツジ科、ノボタン科の多くの植物は、 アルミニウムを体内に集積する。  アルミニウム集積植物として有名なハイノキはアルミニウムの含有量が高く その灰が媒染染色に用いられた。  アルミニウムイオンが染料とキレートを形成して鮮やかな色を呈すためである。
キンカチャの主要色素はフラボノイド、ケルセチン-7-グルコサイドであるが、ごく淡い黄色でありこれだけでは 濃黄色の花色は出す事は出来ない。  一方、キンカチャもアルミニウム集積植物であり、 その花の中でアルミニウムイオンがケルセチン-7-グルコサイドとキレートを形成して鮮やかな濃黄色を呈するのである。
分 類: ツバキ科ツバキ属(チャ亜属)
学 名: Camellia chrysantha
和 名: キンカチャ (金花茶)
英 名: Yellow camellia
原 産: 中国広西壮族自治区からベトナム
生活型: 常緑低木
RDB : ---
植栽場所: サガロ温室
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