トビカズラ (飛び葛)
  トビカズラは中国中西部に広く分布し、野生している。   日本では、熊本県山鹿市菊鹿町相良に1本のみ自生しているとされていたが、2000年9月に長崎県佐世保市の九十九島の中の時計島(とこいじま)という無人島に自生しているのが発見され、現在国内には2個体の自生が確認されている。
相良のトビカズラはアイラトビカズラの名で知られ、1940年に国の天然記念物に指定され、さらに1952年には特別天然記念物とされた。   樹齢が1000年以上と推定され、大小数十本のつるが絡み合い竹や樹木に巻き付いている。   ツルの茎の直径は10 cm以上となっている。
  昔、源平の戦火で相良寺が焼き討ちされたとき、千手観音がこのカズラに飛び移り無事であったという伝説があり、トビカズラの名前もこの飛蔓伝説に由来するといわれている。
東山植物園のトビカズラは相良町の個体由来ではなく、1982年に、中国から導入したものである。   当初、名称がアイラトビカズラ(相良飛び葛)と表示されていたが、このため、現在はトビカズラとなっている。
  葉は三出複葉で、互生する。  小葉は深緑色で光沢があり、卵状楕円形で、長さ7 cm から15 cm、幅4 cm から8 cmである。
  花は幹生花で、4月下旬から5月上旬に太い幹から花径を伸ばし十数個の花を房状に咲かせる。  花は暗紅紫色で芳香がある。   ユニークな形をしており、長さは7 cm程度で鋭い毛が密生した萼を有する。
  豆果は長さは50 cmから60 cmにもなる。  萼同様に鋭い毛が生えていて、触ると刺さる。
  トビカズラは常緑つる性植物であるが、成長が早く1年で5mから7 mも伸びるため、壁面緑化や屋上緑化に利用する試みもある。
分 類: マメ科トビカズラ属
学 名: Mucuna sempervirens Hemsl.
和 名: トビカズラ (飛び葛)
英 名: ---
原 産: 中国・揚子江流域
生活型: 常緑つる性植物
RDB : ---
植栽場所:中国産植物園林
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