アケビ

半常緑性のつる性木本植物で、茎は古くなると木質化する。  日本から朝鮮半島,中国に分布する。

葉は、楕円形の小葉が5枚の掌状複葉で、互生する。  小葉は全縁の長楕円状倒卵形で3 cmから6 cmである。   近縁類のミツバアケビ(A. trifoliata Koidzumi)は葉が3枚で、 花は濃暗紫色である。   アケビとミツバアケビはしばしば混在し、雑種のゴヨウアケビ(A. x pentaphylla (Makino) Makino)もみられる。

雌雄同株であるが雌雄異花で、花は4月から5月に咲く。   葉の間から総状花序が垂れ下がり、先端には多数の雄花が、基部側には1個から3個の雌花がつく。   雄花は1.0 cmから1.6 cmで花柄は1.0 cmから2.0 cmであり、雌花は2.5 cmから3.0 cmで花柄も4.0 cmから5.0 cmと大きい。   雄花雌花共に、花びらはなく、3枚の淡紫色の萼が花びら状につく。   雄花には暗紫色の雄しべが6本ミカンの房状につき、雌花には暗紫色で円柱形の雌しべが3本から9本バナナの果実のように放射状につく。

果実は秋につけ、5 cmから10 cmの長楕円形の液果である。   緑色の地色が抜け始めると急に膨らみながら色づき、9月から10月に紫色に熟して縦に割れ、多数の黒い種子を裸出する。   種子は長さ5 mmから7 mmで褐色から黒褐色で、周りの胎座が、甘いゼリー状の果肉に発達する。   この果肉部分は様々な動物に食べられて、種子散布に寄与する。   また、和名は、果実が熟して縦に割れるところから"開け実"となり、さらに"アケビ"となった。

アケビ(Akebia quinata (Houtt.) Decne.)やミツバアケビ(A. trifoliata Koidzumi)のつる性の茎は生薬として用いられ、生薬名はモクツウ(Akebia Stem)である。   これは、配糖体アケビンを含有しており、漢方処方に配合し、利尿、通経、消炎剤などに利用される。   一方、木通とまぎらわしいものに関木通がある。   これはアケビ類とは別の植物(ウマノスズクサ属)であり、腎臓障害を起こすおそれのある成分アリストロキア酸を含む。   中国などでは関木通を「木通」としていることもあるので十分な注意が必要である。

アケビは山形県の特産物であり、全国生産量150 tの大半を占めている。   村山地方や置賜地方が主産地である。  果物に分類されているが、春は新芽を、秋は果実や皮を食用にし、つるは細工物などに利用される

分 類: アケビ科アケビ属
学 名: Akebia quinata (Houtt.) Decne.
和 名: アケビ
英 名: Chocolate vine, Five-leaf akebia
原 産: 日本や東南アジア
生活型: 蔓性落葉低木
RDB : ---
植栽場所:也有園
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